高血圧の予防に必要な6つの習慣

カラダコラム

血圧は我々にとって一番身近にある健康のバロメーターです。生活習慣の乱れはそのまま高血圧に繋がりますので、早い段階から対策しておきましょう。

高血圧は別名「サイレントキラー」

高血圧はあまり自覚がないものの、放置していると命に関わる病を引き起こす可能性があることから「サイレントキラー」と呼ばれています。
その余波は血管や心臓だけでなく脳や腎臓にまで及び、糖尿病のリスクも2~3倍上げるとも言われているので、併発すると取り返しがつきません。
高血圧の怖さをきちんと認識し、早期の予防と改善に取り組みましょう。


■高血圧が引き起こす病気

腎臓:腎不全、腎硬化症
脳:脳出血、脳梗塞
心臓:狭心症、心筋梗塞、心肥大
動脈:大動脈瘤、動脈硬化

■高血圧は糖尿病のリスクを上げる
一見全く別の病気に思える高血圧と糖尿病ですが、実は重なる要因が多く、合併する割合も高くなります。
糖尿病も高血圧と同じように、よほど進行しない限り自覚症状がありません。
放置していると様々な合併症を引き起こす点も高血圧と同じです。

《糖尿病の合併症》
神経障害:細胞の壊死→手足の切断
網膜症:視力低下→白内障・失明
腎症:腎不全→人工透析
動脈硬化:心筋梗塞、脳梗塞→不整脈・機能障害

血圧を正常に保つポイント

以下の要点に注意しながら、生活習慣を整えることで高血圧を予防することができます。

①しなやかで丈夫な血管をつくる。
②血液をサラサラにする。
③血圧の適正値を知り、毎日測る。

■血圧の適正値

分類収縮期血圧(最大血圧)拡張期血圧(最低血圧)
正常域(正常)120以下80以下
正常域(正常高血圧)120~12980~89
正常域(高血圧)130~13990~99
高血圧(Ⅰ度)140~15990~99
高血圧(Ⅱ度)160~179100~109
高血圧(Ⅲ度)180以上110以上
収縮期高血圧140以上90以下

■血圧は毎日測りましょう
血圧は1日の中でも大きく変動するうえ、環境によっても大きく変わるので、病院での検査時だけでなく、家でも毎日測るように心がけましょう。
日常生活において、平均的な血圧を知ることは健康管理の大切なポイントになります。

高血圧にならないために必要な6つの習慣

高血圧とは、血液を流すために血管を押し広げる力が強い状態のこと。高血圧に一番大きく関与しているのは乱れた食生活ですが、他にも様々な要因がありますので、できることから対策を始めましょう。


①糖質を控える(特に夜間)

糖質の高い食べ物は血管への負担が大きくなるので注意が必要です。
特に夜間は副交感神経が優位になり糖質の代謝が緩やかになるので、糖質をとり過ぎると体内にエネルギーとして利用できないブドウ糖が増えて、血液がドロドロになり、高血圧や動脈硬化を引き起こす要因になります。

■糖質のとり過ぎ~高血圧になる流れ(その1)
糖質をとり過ぎると。。

膵臓からインスリンが大量に分泌される。

インスリンが腎臓の塩分排出作用を妨げる。

血中のナトリウム(塩分)濃度が上がる。

血管内の血液量が増えて高血圧になる。

糖質のとり過ぎ~高血圧になる流れ(その2)
糖質をとり過ぎると。。

血液がドロドロになり血管を傷つける。

血管の傷口にコレステロールがたまる。

血管が詰まり血流が悪くなる。

血管が押し広がり高血圧になる。

②ミネラルをとる

手軽な高血圧対策にミネラルの多い食事が挙げられます。ミネラルの中でも特に、カルシウム、マグネシウム、カリウムの不足は、血管の拡張と収縮、塩分の排出作用に支障をきたし高血圧の要因になります。

■カルシウム、マグネシウム、カリウムが多いおすすめの食べ物
・アーモンド
・カシューナッツ
・ヨーグルト(プレーン)
・ほうれん草
・アボカド
・バナナ

ミネラルは手軽に摂取できるものを選んで毎日食べる習慣を付けましょう。

③お酒を控える

お酒は血液中の中性脂肪を増やす大きな要因になり、過剰摂取は膵炎のリスクも高めてしまいます。
膵臓の機能が弱まると血糖値にも影響を及ぼし、血管に大きな負担を強いることになります。
また深夜遅くまでの飲酒は、血圧を下げる大切な要素である睡眠の質を下げてしまいます。

どうしても飲みたいときは「焼酎」がおすすめ
焼酎は純アルコール25g程度であれば、血液をサラサラにする効果も認められています。
目安はおよそグラス2杯分(100ml)ですが、くれぐれも飲み過ぎには注意してください。

④有酸素運動をする

血管の柔軟性を保ち血流をスムーズにするためには、運動によって血管の内皮細胞を刺激することも大切です。
血管の内皮細胞が刺激されることで、血管を拡張させる一酸化窒素の分泌が促され、高血圧予防に繋がります。
また、有酸素運動によって心臓の筋肉が強くなると、一度に送り出す血液の量が増え、心拍数が減少し、これにより血圧が下がり、高血圧の症状が軽減されることがあります。
さらに有酸素運動はインスリン感受性を向上させて、血糖値を下げる効果もあるので、生活習慣の中に必ず取り入れるようにしましょう。

■代表的な有酸素運動
・ウォーキング
・ジョギング
・サイクリング
・水泳
・ダンス
・ヨガ

⑤タバコを減らす(できれば吸わない)

タバコは高血圧のリスクを高める大きな要因のひとつです。
無理な禁煙はストレス過多にもつながるので、無理強いはできませんがタバコはやめるに越したことはありません。
タバコが高血圧になる理由はいくつかあります。

ニコチンの作用
タバコに含まれるニコチンは、神経系に作用し、血管を収縮させる効果があります。
血管が収縮すると、血流が妨げられ、血圧が上昇します。

■アドレナリンの分泌
ニコチンはまた、アドレナリンやノルアドレナリンといったストレスホルモンの分泌を促進します。
これらのホルモンは、心拍数を上げ、血管を収縮させることで、血圧を上昇させます。

■酸素供給の低下
タバコに含まれる一酸化炭素は、血液中の酸素と結びついてカルボキシヘモグロビンを形成し、血液中の酸素量が低下します。
酸素が不足すると、心臓はより多くの酸素を送り出そうとして、心拍数が上昇し、血圧が上昇します。

■動脈硬化の促進
タバコの煙に含まれる有害な化学物質は、血管壁に損傷を与え、動脈硬化を促進します。
動脈硬化が進行すると血管の柔軟性が低下し、血圧が上昇します。

■脂質代謝の悪影響
タバコは、喫煙者のコレステロール値に悪影響を与えることがあります。
タバコは、善玉コレステロール(HDLコレステロール)の値を低下させ、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)の酸化を促進することが報告されています。
これにより、動脈硬化が進行しやすくなり、血圧が上昇する可能性があります。

私も40歳まではタバコを1日3箱吸っていましたが、やめてから血圧も正常値に戻り、現在も平均して【100/70mmHg 】と正常を保っています。

⑥ストレスを溜めない

現代社会においてストレスフリーを実現することは困難ですが、ストレスにより体が緊張すると、血管が収縮して高血圧になります。
毎日少しでもリラックスできる時間をとれるように心がけましょう。

■誰でも手軽に試せるストレス解消法

【深呼吸】
鼻からゆっくり息を吸い、口からゆっくり吐く。
これを数回繰り返すことで、リラックス効果が得られます。

【ストレッチ】
筋肉を伸ばして、緊張をほぐしましょう。
デスクワーク中などにも取り入れやすいです。

【散歩】
外に出てリフレッシュしましょう。
自然の中を散歩することで、気分転換になります。

【好きな音楽を聴く】
音楽のリラックス効果は絶大です。
音楽のジャンルは人それぞれですが、悲しい曲を聴きながら思い切り泣くこともストレス解消になります。

【瞑想】
経験したことがない方も多いと思いますが、心を静めることでストレス解消につながります。
短時間でも効果がありますので、試してみてください。

【お笑い番組を見る】
笑うことでエンドルフィンが分泌され、リラックス効果が得られます。
笑いは人だけに与えられた最高の特権です。
面白い映画や動画を観て大いに笑いましょう。

まとめ

高血圧を予防するためには、今の生活に対してある程度の縛りがあるように感じるかもしれません。
もちろんすべてを完璧に習慣づけることは難しいでしょう。
大切なことはバランスです。
あきらめるのではなく、まずストレス過多にならない程度にできることから一つ一つ取り組んでください。
体に悪いことを好きなだけ行うという満足感は、加齢とともに恐怖に変わります。
それほど大きな問題にならない内に、ぜひ高血圧対策を始めてください。






ブログ筆者/川上晶也

ブログ筆者/川上晶也

大阪の料理研究家。健康料理家。料理研究所『おとな食堂®』代表。著書『川上晶也のコロナに負けない健康レシピ手帖』(徳間書店)他、全10タイトル。

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